2022年に営農義務が解除されました!

農地には種類がある!自然環境などにより5種類に区分されている

農地と宅地

農地は、その土地の営農条件や市街地化の状況などから判断をされています。農地は、農用地区域内農地、甲種農地、第1種農地、第2種農地、第3種農地の5種類に区分されています。この5種類は、農地転用の時の許可基準に違いがありますので注意が必要になります。

原則的に農地以外に転用できない種類の農地

1.農地区分とは

農地は農地の場所、自然の条件、都市環境などによって5種類に分けられています。

農地区分によって、農地転用の許可は違ってきます。

(1)農振農用地区域内農地

「農業振興地域の整備に関する法律」略称で「農振法」において、市町村などが定める農業振興地域整備計画で、農振農用地区域とされた区域内の農地は、原則的に不許可となります。

転用する場合には、一時的な利用などを除いて、原則、農振農用地から外さなければなりません。

(2)甲種農地

市街化調整区域内にある特に良好な営農条件を備えている農地のことです。

約10ヘクタール以上の集団的農地で、高性能な農業機械による営農に適しています。

土地改良事業などの農業公共投資から8年以内のものになります。例外許可があるものの一般的には。農地転用は原則不許可になっています。

(3)第1種農地

良好な営農条件の農地ということになります。約10ヘクタール以上の集団的農地で、土地改良事業などの農業公共投資の対象になっています。

一般的に高い生産力のある土地とされています。農地転用は原則的に不許可となります。例外許可がある程度です。

(3)第2種農地

市街化の区域内や市街地化の傾向が顕著な区域内にある農地で、近接する区域やその他、市街地化が見込まれる区域内にある農地となります。

農用地区域内にある農地以外の甲種、第1種農地および第3種農地のいずれの要件にも該当しない農地ということになります。

街路が普遍的に配置されている地域内にあります。市街化の傾向にある区域に近接する区域内にある農地の区域で、規模が10ヘクタール未満となっています。

駅、市町村役場等の公共施設から500メートルの近距離内にある地域内にあります。

第2種農地は、市街化が見込まれる農地または生産性の低い小集団の農地のことです。

第2種農地は、基本的には転用が可能とされています。

ただし、申請された農地の代わりに、周辺の他の土地を供することで、当該の申請の代替地があると認められる場合には、原則として不許可になってしまいます。

(4)第3種農地

市街地の区域内や市街地化の傾向が著しい区域内にある農地ということになります。

上水道管、下水道管、ガス管のうち2つ以上が埋設された道路の沿道の区域であって、約500メートル以内に2つ以上の教育施設、医療施設等の公共公益施設がある場合です。

駅、市町村役場等の公共施設から300メートル以内の至近距離にある地域内にある。

都市計画法上の用途地域が定められている区域内にあります。

また、土地区画整理事業の施行区域にあります。

街区の面積に占める宅地化率40パーセント以上の区画内にあります。

住宅や事業施設、公共施設等が連たんしている区域内にあります。

第3種農地に該当する場合、一部の例外を除いて、許可されます。

例えば、第三種でもあるが、甲種農地にも該当する場合などでない限り許可とされます。

2.農地転用とは

農地転用とは、農地を農地以外のものにすることです。そのためにいろいろな基準や手続きがあります。

農地を太陽光発電所、住宅、駐車場、学校、工場や病院など、農地以外の用地に転換します。

農地転用許可制度は農地法に基づく制度で、計画的で合理的な土地利用の観点から、農地以外の土地利用計画との調和を図り、優良な農地を保全、人々の食料を生産するため一定の規制を設ける許可制度となっています。

農業の生産性からすれば、食料の自給率の低い日本では農地の確保は重要ですが、土地の有効活用のために農地を転用することが必要な時には、農業生産性と農地転用の調和を図る目的で、農地法によって農地転用は規制されることになります。

登記簿謄本での地目が宅地などの農地以外になっていたとしても、現況が農地や採草放牧地の場合は農地扱いになりますので注意が必要です。

農地以外に転用する場合は代替地が必要になる種類の農地

農地法によって、一定の条件を満たす場合を除いて、農地を農地以外の用途に転用することはできません。そのため、転用する場合は代替地の提供が必要になる場合があります。

農地の代替性とは、申請地に変えて周辺のほかの土地を供することで、事業の目的を達することが出来る場合ということになります。この場合、転用許可が下りません。

基本的な考えとして、農地はできるだけ農地として残すという方針があるためです。

以下に、代替地が必要になる農地の例をいくつか挙げます。

1.転作可能農地

転作可能農地は、農業に利用されている農地であって、将来的に転作が可能な農地のことを指します。例えば、山間部の転作可能地や、棚田などが代表的です。

2.森林地

森林地は、森林の保全や再生、防災などに関わる土地であり、自然環境の保全が求められます。そのため、森林地を農地などの他の用途に転用する場合には、代替地が必要となることがあります。

3.特定農地

特定農地とは、水田、田畑、森林など、原則として農地以外の用途に転用できない農地のことを指します。特定農地を農地以外の用途に転用する場合には、代替地が必要となります。

以上のように、代替地が必要になる場合がある農地には、農地法に基づく手続きが必要となるため、転用を検討する場合には、事前に都道府県や市区町村の担当部署などに相談することが望ましいです。

手続きを行うことで農地以外に転用できる種類の農地

農地法において、原則として農地は農業目的で利用されることが前提とされています。

ただし、農地法に決められた手続きを実施することで、農地を農地以外の目的で利用することができる場合があります。

以下に、手続きをすることで農地以外に転用できる種類の農地例を取り上げます。

1.市街化調整区域内の農地

市街化調整区域内の農地は、市街化がすすんだ地域において、都市機能の整備や用地の確保のために、農地としての機能を維持しながら、市街化が進められるための地域です。

このような農地を都市計画法に基づく手続きを行うことで、住宅地や商業地、工業地などの用途に転用することができます。

2.農業集積地区

農業集積地区とは、都市と農村を結ぶ交通網が整備されて、農業に必要な施設やサービスが整備された地域のことです。

このような地域においては、都市部に近接した場所にありながら、農業を行うことができるため、農地以外の用途に転用することができます。

3.農地の有効活用の促進等に関する法律に基づく農地

農地の有効活用の促進等に関する法律に基づく農地は、都市部においても農地が有効に活用されることを目的として設定された地域です。このような農地においては、農業以外の用途に転用することができます。

以上のように、手続きを行うことで、農地以外に転用できる種類の農地が存在します。

ただし、手続きには条件や手続きの種類によって異なる場合がありますので、事前に都道府県や市区町村の担当部署などに相談することが望ましいです。

農地区分と農地転用における実務上の注意点と見落としがちなポイント

農地区分は、農地転用の可否を判断するうえで非常に重要であり、農地購入・農地売却・農地売買のすべてに影響します。しかし実務では、「区分だけ見て判断してしまう」ことがよくある誤りです。たとえば第2種農地であっても、代替地が存在すると判断される場合には農地転用が認められないことがあります。また、農振農用地区域内農地については、事前に農振除外の手続きが必要であり、この手続きだけで半年から1年以上かかるケースもあります。

さらに、農地購入を検討している方が見落としやすいのが、「現況主義」です。登記簿上は宅地であっても、現地が耕作されていれば農地として扱われ、農地法の許可が必要になります。この点を理解せずに農地売買契約を締結すると、許可が下りず契約が無効となるリスクがあります。また、農地売却の場合でも、買主が農地を取得できる資格(農地法第3条許可の要件)を満たしているか事前確認が不可欠です。

地域によって運用が異なる点にも注意が必要です。農地転用の許可判断は、法律だけでなく各自治体の運用基準や農業委員会の判断にも左右されます。そのため、同じ第3種農地であっても、地域によっては追加資料や厳格な審査が求められることがあります。農地購入・農地売却・農地売買・農地転用を円滑に進めるためには、早い段階で行政書士などの専門家に相談し、事前調査を行うことが成功のポイントです。

Q
農地区分によって農地転用の許可はどのように変わりますか?
A

農地区分によって農地転用の難易度は大きく異なります。例えば、農振農用地区域内農地や第1種農地は原則として転用が認められません。一方で、第3種農地は市街地に近いため、比較的許可されやすい傾向にあります。ただし、第2種農地では代替地の有無が判断基準となるなど、単純に区分だけで判断できない点に注意が必要です。農地転用を前提とした農地購入や農地売買を検討する場合は、事前に詳細な調査が必要です。

Q
農地購入をする際に注意すべきポイントは何ですか?
A

農地購入では、農地法第3条の許可が必要となり、誰でも自由に取得できるわけではありません。特に農業従事要件や経営面積要件などを満たす必要があります。また、将来的に農地転用を考えている場合は、対象農地の区分や農振指定の有無を必ず確認することが重要です。これらを確認せずに農地購入を行うと、目的どおりに利用できないリスクがあります。

Q
農地売却をする際に気をつけるべき点はありますか?
A

農地売却では、買主が農地を取得できる資格を満たしているかが重要です。農地法の許可が下りなければ農地売買契約は成立しません。また、農地転用目的で売却する場合には、農地法第5条許可が必要となり、許可が前提条件となる契約(停止条件付契約)とするのが一般的です。売却前に行政書士などに相談することでトラブルを防ぐことができます。

Q
農地売買と農地転用は同時に進めることができますか?
A

農地売買と農地転用は同時に進めることが可能ですが、通常は農地法第5条の許可申請として一体的に手続きを行います。ただし、農地区分や代替地の有無、事業計画の妥当性などが審査されるため、必ず許可が下りるとは限りません。特に第1種農地や農振農用地区域内農地の場合は、事前手続きが必要となるため注意が必要です。

Q
農地転用の手続きはどのくらいの期間がかかりますか?
A

農地転用の許可申請は、通常1か月から3か月程度で結果が出ることが多いですが、農振除外が必要な場合や開発許可が関係する場合は半年以上かかることもあります。また、申請書類の不備や追加資料の提出によって期間が延びることもあります。農地購入や農地売却のスケジュールに影響するため、余裕をもった計画が重要です。

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