2022年に営農義務が解除されました!

受給額は加入期間や納付保険料額に応じて決定される、農業者年金受給手続(経営移譲)

農地コラム

農業者は原則、国民年金に加入していますが、その割増分として農業者年金制度があります。全国で多くの農業者がこの制度に加入して、年金を受給しています。

農業者にとって国民年金だけでは、老後の生活に十分な資金とはいえず、老後の生活費は自分で準備する必要があるのが現実です。

会社員であれば、基礎年金である国民年金の上乗せ年金として、厚生年金や共済年金を受け取っていますが、農業者にも、同じような考え方で、農業者年金があります。

農業者年金

サラリーマンの厚生年金のように、しっかり積み立てて、サポートをしてもらいます。安心で豊かな老後のための年金です。老後の備えとしては、国民年金にプラスされていますが、農業者年金にも入るのが基本になっています。

総務省統計局のデータによれば、夫婦2人の高齢無職世帯の老後生活では、現金支出で年額272万円となっており、世帯主が65歳以上の夫婦2人の高齢農家世帯の家計費は、現金支出で最低の金額でも月額約23万円が必要となっています。

1.国民年金

国民年金の支給額は、おおよそ年額158万円です。農業者が加入している国民年金の支給額は、40年加入の場合で月額約6万6千円、夫婦あわせて月額、約13万2千円となります。

このように国民年金だけでの生活は十分とはいえないために、老後の生活費としては、自分で生活資金を準備する必要がでてきます。

会社員であれば、基礎年金としての国民年金の上乗せの年金として、厚生年金や共済年金を受け取っています。厚生年金のモデルケースとしては、夫婦2人で年額約280万円、月額約23万円程度あります。

農業者も、農業者年金に加入して安心で豊かな老後を送ることが必要になってきます。

2.農業者年金の支給額の試算

農業者年金に加入すれば次のとおりの試算が可能になります。

(1)保険料月額2万円の場合

(加入年齢)20歳(納付期間)40年(男性)91万円(女性)79万円

(加入年齢)30歳(納付期間)30年(男性)60万円(女性)52万円

(加入年齢)40歳(納付期間)20年(男性)35万円(女性)31万円

(加入年齢)50歳(納付期間)10年(男性)16万円(女性)14万円

(2)保険料月額3万円の場合

(加入年齢)20歳(納付期間)40年(男性)136万円(女性)118万円

(加入年齢)30歳(納付期間)30年(男性)90万円(女性)78万円

(加入年齢)40歳(納付期間)20年(男性)53万円(女性)46万円

(加入年齢)50歳(納付期間)10年(男性)23万円(女性)20万円

農業者年金の特徴

農業に従事されている方であれば、誰でも加入することができます。60歳未満の国民年金第1号被保険者であって、年間にして60日以上農業に従事している方は誰でも加入できます。配偶者や後継者など家族農業従事者の人も加入が可能になっています。

少子高齢時代に強い年金と言えます。年金資産は、安全かつ効率的に運用されています。

自分で積み立てた保険料とその運用益、付利によって、将来受け取る年金額が決まる積立方式、確定拠出型の年金となります。

確定拠出型とは、あらかじめ決まった掛金を拠出することになっていることから確定拠出と呼ばれています。

自分が必要な年金額の目標に向けて、保険料を自分で自由に決められて、月額2万〜6万7千円程度、経営の状況や老後の設計に応じて、いつでも見直しできます。

運用の結果得られる年金の原資が、積み立てられた保険料の総額を必ずしも下回らないという保証はありませんが、安全性を重視した運用の方法や、65歳の年金の裁定時に運用収入の累計額ができるだけマイナスとならないようにする準備金の仕組みなどを導入しています。

終身年金となっていて、80歳までの保証が付いています。

農業者老齢年金は、原則として、65歳から生涯受け取ることができます。

たとえ、80歳の手前に亡くなられた場合でも、80歳までに受け取れるはずの農業者老齢年金の額の現在の価値に相当する額を、遺族に死亡一時金として支給されます。

税制面で、優遇措置があります。

支払らわれた保険料は、全額、1人当たり最高年額80万4千円が社会保険料控除の対象となって、所得税や住民税が節税となります。支払った保険料の15%〜30%程度が節税されます。

保険料を農業者年金基金が運用して得られる収益である運用益は非課税になっています。

将来的に受け取る農業者年金には、公的年金等控除が適用、65歳以上の方は公的年金などの合計額が120万円までは非課税とされています。このように、税制上の優遇措置があります。

認定農業者などの一定の要件を満たす農業者には、保険料の国庫補助があります。

認定農業者で青色申告をしている人やその方と家族経営の協定を結んだ配偶者や後継者の方など、一定の要件を満たす人には、保険料の国庫補助として、月額最高1万円、通算すると最大で216万円があります。

この国庫補助額に見合う年金は、農地などの経営継承をすれば、原則として65歳から特例付加年金として受給できます。

農用地などの経営の継承の時期についての年齢制限はなくて、本人の体力などに応じて受給の時期を決められます。