200平方メートル未満の農業用施設を農地に建てる場合
農地法施行規則第29条第1号に関する農地転用に関係する200平方メートル未満の農業用施設を農地に建てる場合
農業用施設、200平方メートル未満を農地に建てる場合には、届出が必要です。
耕作の事業を行う者が、その事業のために農機具置場や倉庫などの農業用施設を設置するにあたって、施設に必要な敷地面積が2アール、200m2未満であって、耕作の権利を有する農地に転用する場合には、許可は不要ですが、農業委員会には届出が必要になります。
設置する農地や利用の状態によって許可などが必要な場合もありますので、事前に農業委員会の事務局に問い合わせしておいたほうがよいでしょう。
2アール未満とは、設置する農業用の施設の建築面積ではなくて、建物を建築するために必要な土地面積のことです。農業用車両などの進入路もこの面積に含まれています。
土地所有者が死亡している場合には、相続登記を完了してから届出をするようにします。
居住している宅地と、施設を設置する農地が隣接して、一体的に利用されている場合には、許可が必要となります。農業委員会と相談しておきます。
届出の土地が農業振興地域内の農用地区域内(青地)にある農地の場合には、届出の前に用途変更の手続きが必要になります。
用途変更の決定後に、変更通知の写しを添付して、農業委員会へ届け出をします。
都市計画法の規定に基づく開発行為などに該当する施設については、それぞれ手続きなどが別途必要になります。
2アール未満、農業用施設用地の農地転用の申請、届出
農地転用する場合は、農地法により転用の制限が定められています。
農地区分によって転用が許可などにならない場合がありますので、事前に農業委員会の事務局へ相談しておきます。
許可などを受けないでした行為は、農地法に抵触する恐れがありますので、注意が必要になります。
2アール未満の農業用の施設用地への転用
農地の転用の制限の例外として、耕作の事業を行う者が、その耕作の事業のために、耕作の権利を有する農地を2アール未満の農業用施設用地へ転用する場合は、農地法施行規則の第29条第1号該当転用届が必要になります。
農地転用、敷地面積200m2未満の自家用農業用施設などへの転用
敷地面積200平方メートル未満の自家用の農業用施設、および農地保全や利用増進のための土地改良施設などへの転用の場合には、農地の転用(農業用施設)届出書を農業委員会に提出することになります。
土地所有者の所有者が、申請農地を自分の農業用施設のために転用する場合です。
転用面積200m2未満に限ります。農地法施行規則第32条第1号が関連法令です。
転用面積が200m2以上の場合には、農地法第4条の許可が必要になります。
農地法第4条とは、農地を所有している人が、農地を農地以外の利用にしたい場合に、農業委員会に届出して、許可を受けなければならないという法律になります。
農地の転用(農業用施設等)届出書を農業委員会の事務局に提出します。
(1)土地登記事項証明書(全部事項証明)法務局で取り寄せます。
・申請土地の地番、地積などを確認します。
・所有者の氏名、住所の確認をします。
・申請土地の所得年月日および原因を確認します。
(2)付近見取図(位置図)
申請地の周辺の市街地および営農の状況を表示した図面です。・住宅地図などを利用して申請地を色塗りしてください。申請地の位置や周辺の営農状況がわかるもの、 1/2500の地図や住宅地図などを使用します。
(3)地籍図または字限図(法務局)
申請地およびその付近の地番、地目、土地所有者、および耕作者、赤線、青線を必ず明示します。
(4)事業計画図
転用面積の妥当性を確認します。
・建築物(平面図、立面図、側面図、配置図)
・進入路
・用排水施設
・申請土地の利用計画
露天資材置場の場合は、何をどこに置くか明示します。
配置図には、転用しようとする土地の形状に従って、配置物間の距離も記入します。
(5)農業振興地域の整備に関する法律第8条第2項第1号に規定する農用地区域に含まれていないことを証明する証明書
農業用施設を農振農用地域内の農地に建てる場合は、事前に農業振興地域の用途区分の変更(用途区分変更届)を行います。
用途区分変更後発行する「農振農業用施設用地に含まれていることの証明書」が必要です。
(6)申請地に隣接する農地などがある場合、その土地の所有者と耕作者の同意書
(7)取水または排水にかかる水利権者、水路管理者、漁業権者などの同意書
水利権者
申請地が集落界にある場合は、両者の同意が必要です。
(8)転用行為の妨げとなる権利を有する人の同意書
低当権者、仮登記権者などです。
(9)地元農業委員の確認書
農地売買・農地転用における実務上の見落としポイントと注意事項
農地購入・農地売却・農地売買・農地転用の実務では、「許可が取れる前提で契約を進めてしまう」という誤解が非常に多く見られます。実際には、農地法の規制により、契約よりも先に農業委員会の許可見込みを確認することが極めて重要です。
特に農地は、同じ市町村内であっても区域指定(市街化区域・調整区域・農振地域など)によって判断が大きく異なり、同じ条件の農地売買でも許可の可否が変わるケースがあります。そのため、事前に用途地域や農地の種別を確認しないまま進めると、後から農地転用が認められず計画が頓挫するリスクがあります。
また、農地法上の手続きでは、売主・買主の双方の要件も重要であり、特に買主が「農業従事の実態がない場合」や「農業継続の見込みが弱い場合」には、農地売買そのものが不許可となることもあります。形式的な契約だけでは成立しない点が、一般的な不動産取引との大きな違いです。
さらに、農地転用に関しては、事業計画書の内容が審査に大きく影響します。駐車場・資材置場・住宅建築などの目的でも、排水計画・周辺農地への影響・日照条件などが不十分な場合には不許可となる可能性があります。こうした点は、農業委員会の判断基準に直結するため、事前準備の精度が重要です。
このように、農地購入・農地売却・農地売買・農地転用は、単なる売買契約ではなく、農地法と農業委員会の審査を前提とした行政手続きです。不安がある場合は、行政書士などの専門家に事前相談することで、許可取得の可能性を高め、トラブルを防ぐことができます。
- Q農地売買の手続きは必ず農業委員会の許可が必要ですか?
- A
はい、農地売買は原則として農地法に基づき農業委員会の許可が必要です。特に農地のまま売買する場合は農地法第3条許可、農地転用を伴う場合は第5条許可が必要になります。無許可の契約は無効となるため注意が必要です。
- Q農地転用を目的とした農地購入は誰でもできますか?
- A
いいえ、農地転用を目的とした農地購入でも、農地法の要件を満たす必要があります。農業委員会は、転用後の利用計画の実現性や周辺農地への影響を審査するため、誰でも自由に購入できるわけではありません。
- Q農地売却ができないケースにはどのようなものがありますか?
- A
農地売却ができない代表的なケースとして、買主が農業従事要件を満たしていない場合や、農地が農用地区域に指定されている場合があります。また、農業委員会の許可が得られない場合は売却自体が成立しません。
- Q農地売買と農地転用の違いは何ですか?
- A
農地売買は農地をそのままの用途で権利移転する手続きであり、農地転用は住宅や駐車場など農地以外の用途に変更する手続きです。どちらも農地法の規制対象であり、農業委員会の許可が必要になります。
- Q農地法の手続きで行政書士に依頼するメリットは何ですか?
- A
行政書士に依頼することで、農地法に基づく許可申請書類の作成や事業計画書の整理、農業委員会との調整をスムーズに進めることができます。特に農地転用では審査ポイントが多いため、許可取得の確実性が高まるメリットがあります。


