都市計画区域内とは、都市計画法における都市の範囲内ということです。
都市計画区域については、都道府県が指定します。 都市計画区域内に複数の市区町村が含まれている場合も多くあります。
都市計画区域内は、一体の都市としての整備や開発が必要とされる区域となっています。
都市の発展と秩序ある整備を実施するために、基本的な事項を定めた法律が都市計画法になります。
都市計画法とは、都市の健全な発展と秩序ある整備によって、国土の発展と公共の福祉の増進に寄与することを目的に、つくられました。
都市計画を、都市の健全な発展と秩序ある整備を図るための土地利用、道路や公園、水道、学校などの都市施設の整備や市街地開発事業の計画と定義しています。
都市計画は、都道府県の指定した都市計画区域に定めるとして、都市計画の決定手続き、市街化区域や市街化調整区域、用途地域等の指定、都市計画事業の認可や施行、開発許可制度などの都市計画制限などについて定めています。
都市計画法に基づいて日本の国土はいくつかの形態に区分されています。一つは、都市計画区域です。
その他、準都市計画区域や区域区分、用途地域等、いろいろな区分があります。
都市計画とは、土地利用や都市施設の整備、市街地開発事業に関する計画のことが都市計画となります。
都市計画区域とは、市街地を中心に、まとまった都市として整備や開発または、保全する必要のある地域のことです。
都市計画区域内では、開発を促進すべき地域と抑制する地域を分けることで、計画的な街づくりをしようとしています。
都市計画区域は、都市計画法に基づいて、都道府県知事が指定することになります。
一般的には、転用する農地は、都市計画区域内に限定されることが多いですが、地域によって違う場合もあります。
農地の転用には、都市計画法という法律が関係していて、都市計画区域内でなければ、農地の転用が認められない場合があります。
国によっては、農地保護のために農地転用を厳しく制限することがあるため、転用する農地が都市計画区域内に限定されている場合もあります。
農地の転用には国や地域によって、違う規制があるために、具体的な国や地域の法律を確認する必要があります。
都市計画区域内の農地転用
市街化区域内の農地等を転用する場合は、農地法第4条届出や農地法第5条届出が関係してきます。
農地を転用する場合は、原則、県知事の許可が必要になりますが、市街化区域内にある農地を転用する場合であれば、計画的な市街化を図って市街化を促進するという観点で、農業委員会に届出を行うことで県知事許可は不要となるケースが多いです。
農地法第4条と農地法第5条の違いですが、農地法第4条は、転用に際して、所有権等権利の移転または、所有者が自ら転用する場合には、所有権等権利の移転の設定がない場合があります。
農地法第5条では、転用に際して、新たに権利を取得する者が転用する場合など、所有権の移転または賃借権等の設定をともなう場合があります。
農地法第4条及び農地法第5条届出手続きについては、農地法第4条届出および農地法第5条届出の受付はいつも行われています。
書類の点検および現地調査等を実施したあとで、書類などに問題がなければ、届出受理書が交付されます。届出書提出から受理書の交付まで約、数週間かかる場合もあります。
農地法第4条や第5条届出に関係する転用行為で、都市計画法第29条の開発許可を受けることが必要な場合は、その許可を受けたという証明の書面を添付する必要があります。開発許可後に、さらに転用の手続きの期間が必要になることがあります。
農地法第4条や第5条届出に関係する届出地を所有者以外の方が耕作している場合には、耕作者の同意や小作の解約が必要となる場合があります。
農地転用が難しいエリア
1.農地転用ができない土地
農地転用できない土地というのがあります。次に区分された場合は農地転用ができません。
・農用地区域内用地
農用地区域とは、農業振興地域内における農用地や、土地改良事業の施行に関係する区域内の土地などの生産性の高い農地など、農業上の利用を確保すべき土地として指定された土地のことです。
・甲種農地
甲種農地とは、市街化調整区域内の農業公共投資の対象となった8年以内の優良農地で、規模が20ha以上、高性能な農業機械による営農が可能な立地条件のある農地です。
・第1種農地
良好な営農条件を備えている農地です。 約10ヘクタール以上の農地です。
所有している農地が上記に当てはまる場合、転用ができなくなります。
甲種農地と第1種農地については、条件次第で、転用できることがあります。
2.農用地区域内用地
原則、転用が認められないのが農用地区域内用地です。
市町村の農業振興地域整備計画に基づいて農用地区域と定められた区域内にある農地です。
生産性の高い農地になります。転用を行うためには、農業振興地域からの除外を申請する必要があります。
3.甲種農地
所有している土地が甲種農地であれば、転用はむずかしくなります。
市街化調整区域内の土地改良事業が8年以内で施された農地です。
良好な営農条件を備えているために農地転用が許可されにくくなります。
4.第1種農地
農用地区域内用地に準じる扱いになります。甲種農地と同様の評価になるのが第1種農地です。
面積が100,000平方メートル以上の農地で、土地改良事業などの対象となった農地です。
良好な営農条件を備えているために、転用は難しくなります。
5.甲種農地と第1種農地は条件次第で転用可能に
甲種農地と第1種農地は転用後の用途や目的によって、例外が認められることがあります。
農業用の施設や農業物の加工、販売を行う施設、土地収用事業の認定をうけた施設を設立するケースです。
農地転用ができない区域は、国や地域によって違ってきますが、一般的には次のような場所が含まれています。
農業用地法に基づく農地転用制限区域
日本では、農業用地法に基づいて、農地転用を制限する区域が設定されています。
例えば、重要農地地域や一定以上の生産性を持つ農地などが入っています。
自然保護区域
国立公園、国定公園、県立自然公園、自然保護区など、自然環境を保護するために指定された地域では、農地転用ができない場合があります。
河川敷や沿岸域
河川や海岸の保護のために、河川敷や沿岸域には農地転用ができない場合があります。
建設物の用途による制限
建設物や施設の用途により、周囲の土地の利用が制限されることがあります。
例えば、公共施設や工場が立地する場合、周辺地域に農地転用制限がかかることがあります。
地域固有の条例による制限
地方自治体により定められた地域固有の条例によって、農地転用が制限されることがあります。
都市計画法で細かく決められている農地の扱い
農地は、都市計画法と農業振興地域整備法によって、次のように区分されます。
1.市街化区域内の農地
市街化区域内の農地は、あらかじめ農業委員会へ届け出をすれば転用可能です。
届出を行わないで転用した場合は無断転用となって、農地などの権利取得の効力が生じないだけでなく、農地法の罰則を受ける場合があります。
2.市街化区域外の農地
市街化区域外の農地については、転用の許可が必要になります。
農用地区域内の農地は原則として、転用が認められずに、転用する場合には、農用地区域からの除外手続きをしたうえで、転用申請をおこなう必要がでてきます。
農用地区域外の農地の転用については、市街地への近接の度合い、農地転用の確実性などによって審査が実施されます。
都市計画法においては、農地は市街化調整区域、農業振興区域、農業地域、森林地域のいずれかに指定されていて、それぞれに対して違う扱いが定められています。
市街化調整区域では、農地の宅地化を抑制することが目的とされており、農地に対しては、建物や構造物の建設を制限する規制が課せられています。
ただし、特定の条件を満たした場合や都市計画決定により変更された場合は、宅地化や建物・構造物の建設が認められることもあります。
農業振興区域では、農業による生産活動を促進するために指定されており、農地の宅地化や非農業的な利用を制限することが求められます。
農業生産に必要な施設の建設や農業用地の整備が奨励される場合もあります。
農業地域では、農地の保全と農業生産の振興が目的とされており、宅地化や非農業的な利用が原則禁止されています。
ただし、農地を宅地化する必要性がある場合、農地の一部を非農業的に利用することが認められる場合もあります。
森林地域では、森林保全や森林資源の有効活用が目的とされており、農地に対しては、森林の保全や伐採等の利用が制限されることがあります。
指定された区域においては、農地の利用や利用方法を変更する場合、都市計画法に定められた手続きに従う必要があります。
農地の利用に関係する細かな規定については、都道府県や市区町村の条例等によって、詳細が決められています。
転用する農地は都市計画区域内?判断を誤らないための実務上の注意点
農地転用において「都市計画区域内かどうか」は非常に重要な判断要素ですが、実務ではそれだけで可否が決まるわけではありません。たとえば、同じ都市計画区域内であっても、市街化区域・市街化調整区域の違いや、農用地区域の指定状況によって、農地転用の難易度は大きく変わります。農地購入や農地売買の段階でこれらを十分に確認せずに進めてしまうと、後から転用できないことが判明し、計画が頓挫するケースも少なくありません。
また、農地売却を検討する場合でも、転用可能性の有無によって価格や買主のニーズは大きく変わります。特に農地転用を前提とした農地売買では、「農地法の許可・届出」と「都市計画法の開発許可」がセットで必要になることが多く、どちらか一方だけを満たしても実行できない点に注意が必要です。
さらに、地域ごとに運用や審査基準が異なる点も見落とされがちです。たとえば同じ第1種農地であっても、自治体によって例外許可の判断が異なることがあります。農地購入や農地転用を検討する際は、事前に農業委員会や行政書士へ相談し、個別具体的な見通しを確認することが、リスク回避の観点から非常に重要です。
- Q転用する農地は都市計画区域内であれば必ず農地転用できますか?
- A
いいえ、都市計画区域内であっても必ず農地転用できるわけではありません。農地転用の可否は、農地法上の区分(農用地区域、甲種農地、第1種農地など)や、都市計画法上の区域(市街化区域・市街化調整区域)によって判断されます。
農地購入や農地売買の前に、対象農地がどの区分に該当するかを確認することが重要です。
- Q転用する農地は都市計画区域内でも市街化調整区域だと難しいですか?
- A
はい、市街化調整区域では原則として開発が抑制されているため、農地転用は厳しく制限されます。例外的に許可されるケースもありますが、用途や立地条件など厳格な要件を満たす必要があります。
農地転用を前提とした農地購入を行う場合は、事前に開発許可の可能性も含めて確認することが不可欠です。
- Q転用する農地は都市計画区域内の場合、農地売買と農地転用は同時にできますか?
- A
はい、農地売買と農地転用を同時に進めることは可能ですが、その場合は農地法第5条の手続きが必要になります。これは、農地購入と農地転用を同時に行うケースに該当します。
ただし、許可が下りるまでは所有権移転の効力が生じないため、契約条件やスケジュール管理には十分注意が必要です。
- Q転用する農地は都市計画区域内でも農用地区域の場合はどうなりますか?
- A
農用地区域に指定されている農地は、原則として農地転用が認められません。転用するためには、まず農用地区域からの除外(いわゆる「農振除外」)を受ける必要があります。
この手続きは時間がかかり、必ず認められるものでもないため、農地売却や農地購入の判断に大きく影響します。
- Q転用する農地は都市計画区域内かどうかはどこで確認できますか?
- A
対象の農地が都市計画区域内かどうかは、市区町村の都市計画課や農業委員会で確認できます。また、多くの自治体では都市計画図を公開しており、インターネットでも確認可能です。
農地購入や農地売買の前には、必ず「都市計画区域」「用途地域」「農地の種別」をセットで確認し、不明点があれば行政書士などの専門家に相談することをおすすめします。


