2022年に営農義務が解除されました!

農地に家を建てるには地目の変更を必ず行わなければならない

農地転用

農地に家を建てるための地目の変更

1.地目変更登記とは

名前のとおり、地目変更登記は、地目を変更する登記です。

地目が変わったら、変更のあった日から1月以内に地目変更登記をします。

地目は、土地の用途で、23種類あります。

地目は土地の現況や利用目的に重点をおいていて、部分的にわずかな違いのときでも土地全体としての状況を見て、定めるとされています。

・田

用水を利用して、耕作する土地です。具体的には、水田があります。

・畑

用水を利用しないで、耕作する土地になります。具体的には、野菜の栽培地、果樹園があります。

・宅地

建物の敷地やその維持もしくは効用を果たすために必要な土地を宅地と言います。

宅地には、建物の敷地と使用される家庭菜園や駐車場も含まれています。

・学校用地

学校の校舎などの敷地や運動場は学校用地となります。学校は、学校教育法が適用される幼稚園、小学校、中学校、大学等があります。

・鉄道用地

鉄道の駅舎や路線の敷地は鉄道用地となります。鉄道用地には敷地と一体で使用される駅前広場も含まれます。

・塩田

海水を引き入れて、塩を採取する土地が塩田です。

・鉱泉地

温泉の湧き出し口やその維持に必要な土地が鉱泉地となります。

・池沼

かんがい用でない水の貯留池は、池沼となります。かんがいは、用水を耕地に供給することです。具体的には、発電用のダム貯水池などです。

・山林

耕作によらない竹木の生育する土地が山林となります。竹材の採取など、耕作よる場合は畑になります。全体的に、雑草、かん木類が生育している場合は原野になります。

・牧場

家畜を放牧する土地は牧場となります。牧場には一体として、使用される牧草栽培地も含まれています。

・原野

耕作によらない雑草、かん木類の生育する土地は原野となります。

・墓地

人の遺体や遺骨を埋める土地は墓地となります。

・境内地

本殿、拝殿、本堂などの宗教法人法の土地は境内地となります。

・運河用地

船舶の運航などで水路などの運河法に規定される土地は運河用地となります。

・水道用地

給水のための水道の水源地、貯水池などは水道用地となります。

・用悪水路

かんがい用水、悪水はいせつ用の水路は用悪水路となります。
具体例は、農業用水路、下水道があります。

・ため池

かんがい用の水の貯留池はため池となります。

・堤

防水のための堤防は堤となります。

・井溝

田畑や村落の間にある通水路は井溝となります。

・保安林

森林法に基づいて農林水産大臣等が指定した土地は保安林となります。保安林は水源のかん養や土砂の流出防備等を目的に指定され、指定が解除されていないと他の地目に変更できません。

・公衆用道路

一般交通の土地は公衆用道路となります。

・公園

公共の遊楽のための土地は公園となります。

・雑種地

これらの地目に該当しない土地は雑種地となります。

2.申請義務と罰則

地目変更登記は申請義務となっています。

地目の変更のあった日から1月以内に登記の申請をしなければなりません。

罰則規定があり、10万円以下の過料に課されることがあります。

地目の変更のあった日とは、宅地への地目変更の場合であれば、新築年月日です。建物の検査の日、建物引渡証明書の引渡の日などになります。

3.地目変更登記の手続き

(1) 土地家屋調査士に依頼

申請適格者かどうか、本人の確認もします。地目変更が可能な土地かの判断も必要となるため、登記や調査のために土地家屋調査士dなどに依頼します。

どの土地の地目変更を行うかどうか、申請者の本人確認のため打ち合わせをします。

資料調査や現地調査、地目変更の対象土地の資料収集を行って、現地調査を行います。
地目変更が可能な土地かどうか、変更時期はいつにするか、必要な書類を確認します。

(2) 地目変更登記を申請

登記のための申請情報を作成、必要書類を添付し登記申請します。

(3) 地目変更登記

地目変更登記が完了してから、登記完了証、全部事項証明書を受領します。

地目が変更していることについては、現況の事実確認と根拠資料が必要となります。

また、登記には申請適格者であるかの本人確認が必要で。地目変更登記については、地目変更が認められる土地かどうか、また、変更時期はいつになるのか、地目によって、必要書類がそろっているかを確認します。

(4) 地目変更登記の注意点

地目変更登記が不可の場合

地目変更登記は、現況に他の地目としての永続性がないとできません。

農地から、その他の地目への変更は、原則的に農地転用届出や許可を受けないとできません。

農地法の適用を受ける農地については、耕作者の地位の安定、国内の農業生産の増大、国民に対する食料の安定供給の確保を目的として、農地を農地以外のものにすることを規制があります。農業政策上、簡単に転用が認められない地域があります。

農地にすべき地域で、農地以外の用途に変更すると、農地への原状回復命令が出ることがあります。

(5) 雑種地などの中間地目

農地のままで、放置されていて、現状は雑草が繁茂する状況の場合、雑種地、たとえば、駐車場や資材置場などとして地目変更登記を申請しても登記は認められない場合があります。

雑種地は、その他の土地ということではなくて、駐車場、資材置場、ゴルフ場、飛行場、宅地に接続しない場所などの不動産登記手続きの中では、ある程度は利用目的が明確であり永続的であることが必要になってきます。

(6)保安林

保安林の場合、ほかの地目への変更は、保安林の指定解除をしなければできません。

保安林は土砂の流出防備等を目的に指定されているので、一定の手続きをして、その指定解除を受ける必要があります。

(7) 土地の一部の地目変更など分筆登記が必要な場合

土地の一部が他の地目に変わった場合は分筆が必要となります。一部地目変更分筆登記を申請します。

土地の一部がほかの用途に使われて、元の用途に付随的とならないと不動産としてなりたたなくなります。

分筆が必要となります。分筆登記の前提として、土地境界確定測量や地積測量図をする必要があります。

2.必要書類

(1) 申請情報

申請者が誰か、どの土地か、どの地目にするのか、などを記載します。代理の場合であれば、土地家屋調査士が作成します。

(2) 委任状

申請について土地家屋調査士等などに代理を依頼する場合に作成します。

委任状は土地家屋調査士が作成します。土地家屋調査士が代理を行うことの承認として、申請者は氏名、現住所の署名と捺印をします。

(3) 農地転用届出受理通知書や許可書

農地からそれ以外の地目へ変更の時に必要です。

(4) 保安林指定解除通知書

保安林からそれ以外の地目へ変更の時に必要です。

3.費用と期間

(1) 地目変更登記の費用

1筆の地目変更であれば、約5万円です。1筆追加ごとに2万円ずつ加算されます。

(2) 地目変更登記に掛かる期間

土地の地目確認など現地調査、書類調査完了までは、約1週間?約10日程度です。

必要書類が整って、現地調査等が完了すれば、そこから申請書類を作成して、登記申請を行います。申請から完了までは、約1週間?10日程度です。

地目を変更せずに農地に家を建てることはできない

一般的に、農地に家を建てる場合であれば、必ず、地目を変更する必要があります。

農地は、農業生産に利用されることを目的として法律で保護されていて、建築物を建てることができるのは限られた例外的な事例となります。

ただし、一定の条件を満たしていれば、地目を変更しなくても、建築が可能な場合もあります。

例えば、法律上の手続きを踏んで、特例的に建築を認められた場合や、集落や市街化調整区域内の農地である場合などがあげられます。

しかし、これらの例外的なケースでも、法律によって、厳しい条件が課せられることがあります。

したがって、農地に家を建てる場合については、地目を変更する手続きを踏むことが一般的となっていて、違法建築を行うことは法律上では認められていません。

また、違法建築を行うと、建築物の取り壊しなどの法的な問題が生じることがありますので、建築をするのであれば、十分な注意が必要になってきます。

農地に家を建てる際の実務上の重要ポイント(農地転用と地目変更の関係)

農地に家を建てるための手続きでは、「地目変更登記」だけで完結するわけではなく、必ず事前に農地法に基づく農地転用の許可または届出が必要になります。農地転用を行わずに建物を建築した場合、後から地目変更登記を申請しても認められないだけでなく、原状回復命令の対象となる可能性があります。農地購入を検討している段階で、転用が可能かどうかを確認しておくことが極めて重要です。

また、農地売買の場面でも注意が必要です。農地は誰でも自由に取得できるわけではなく、農業委員会の許可が必要となります。農地購入後に「家を建てるつもりだったのに転用できなかった」というケースは実務上よく見られる失敗例です。農地売却側も、買主の利用目的によって手続きが異なるため、事前の調整が重要になります。

さらに、地域によって判断が大きく異なる点も見落としがちです。市街化区域であれば比較的農地転用が容易な場合がありますが、市街化調整区域や農用地区域では原則として転用が認められないケースもあります。農地売買・農地転用・地目変更はそれぞれ別の制度でありながら密接に関係しているため、行政書士などの専門家に事前相談を行うことで、手続きの失敗リスクを大幅に減らすことができます。

Q
農地に家を建てるには農地転用と地目変更のどちらが先ですか?
A

原則として、農地転用の許可または届出が先で、その後に地目変更登記を行います。
農地は農地法によって厳しく規制されているため、農地転用の手続きを経ずに建物を建てることはできません。農地転用が認められた後、実際に建物が完成し現況が変わった段階で地目変更登記を行う流れになります。順序を誤ると手続きが認められないため注意が必要です。

Q
農地に家を建てる場合、農地購入の段階で気をつけることは何ですか?
A

農地購入前に、その土地が農地転用可能かどうかを必ず確認することが重要です。
農地は場所によっては転用がほぼ認められないケースがあります。特に農用地区域や市街化調整区域では、住宅建築目的の農地転用が認められないことも多く、購入後に利用できないリスクがあります。農地売買契約の前に、農業委員会や行政書士に相談することが実務上の重要ポイントです。

Q
農地に家を建てる際、農地売却側に注意点はありますか?
A

買主の利用目的に応じて、農地売却時の手続きが変わる点に注意が必要です。
農地売買では、農地法第3条・第5条などの許可が必要となる場合があります。買主が農地として利用するのか、宅地に転用するのかによって必要な手続きが異なるため、契約内容と手続きの整合性を取ることが重要です。許可が得られない場合は契約が無効となるリスクもあります。

Q
農地に家を建てる場合、地目変更だけで対応できますか?
A

いいえ、地目変更だけでは対応できません。必ず農地転用が必要です。
地目変更登記はあくまで現況を登記に反映する手続きであり、用途変更の許可を与えるものではありません。農地転用を行わずに地目変更を申請しても認められないため、「農地転用→建築→地目変更」という流れを守る必要があります。

Q
農地に家を建てる際、行政書士に相談するメリットは何ですか?
A

手続きの可否判断や申請書類の作成を適切に行える点が大きなメリットです。
農地転用や農地売買は、地域ごとの運用や個別事情によって判断が異なります。行政書士に相談することで、農地購入前の段階から転用可能性を確認でき、無駄な投資や手続きミスを防ぐことができます。また、農業委員会との調整や必要書類の整備もスムーズに進めることができるため、結果的に時間とコストの削減につながります。

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