農地の賃貸借の合意解約をする場合は、農地法第18条第6項の規定によって通知書および農地の賃貸借の合意解約書もしくは、使用貸借解約書を農業委員会に提出しなければなりません。
農地法18条は、農地の賃貸借契約の当事者間で合意に基づいて解除することを認めています。
農地法18条に基づいて合意解除が行われる場合は、知事の許可は不要となります。
合意解除に際しては、契約書に基づく手続きが必要です。賃貸借契約書に定められた手続きに従って、合意書を作成して、当事者間で取り交わす必要があります。
農地法18条に基づく合意解除は、知事の許可が不要となる場合がありますが、契約書に基づく手続きが必要であり、農業委員会にも通知をしなければなりません。
農地の賃貸借契約の解約に合意した場合の手続き
農地の賃貸借の解約は農地法で制限されているので賃貸借による賃借地の解約については原則として知事の許可を受ける必要があります。(農地法第18条第1項)
貸し手、借り手のお互いの合意による解約で、土地の引渡しの時期で合意が成立した日から6カ月以内であり、そのことが書面で明らかな場合や、農事調停により行われる場合には、知事の許可がなくても農業委員会への届け出により解約することもできます。
解約などをした日の翌日から数えて30日以内に、必要事項を記載した合意解約書と通知書を農業委員会まで提出しなければなりません。(農地法第18条第6項)。
(農地法第18条第6項の規定の手続き)
申請に必要なものは次の通りです。
・農地法第18条第6項の規定による通知書
賃貸人(所有者)が死亡して、未相続の場合には、法定相続人全員の申請となります。
・農地の賃貸借の合意解約書
・賃貸借契約書の写し
・印鑑証明書
・相続関係を確認できる資料
賃借人(所有者)が死亡して、未相続の場合のみ
農地の売買・貸借・相続に関する制度について
農地を売買・貸借する場合の要件などと、農地を相続した場合の届出についてです。
1.農地の売買・貸借に関する制度
個人や法人の者が、農地を売買または、貸借する場合は、農業委員会等の許可を受ける方法(農地法)と、市町村が定める農用地利用集積計画により権利を設定や移転する方法(農業経営基盤強化促進法)があります。
(1)農業経営基盤強化促進法とは
農業経営基盤強化促進法とは、効率的で安定的な農業経営を営む経営者を育成するために、地域において育成すべき多様な農業経営の目標などを、関係者の意向を十分に踏まえた上で明らかにして、その目標に向けて農業経営を改善する経営者に対する農用地の利用集積、経営管理の合理化など、農業経営基盤の強化を促進するための措置を総合的に講じるものです。
自治体が基本方針を策定して、市町村が基本構想を策定することによって、認定農業者制度や認定新規就農者制度、利用権設定等促進事業などが実施されています。
(2)農地法と農業経営基盤強化促進法の違い
個人や法人の者が、農地を売買または、貸借する場合は、農業委員会等の許可を受ける方法、農地法による方法と、市町村が定める農用地利用集積計画により権利を設定や移転する方法、農業経営基盤強化促進法の方法があります。
(3) 農地法に基づく農地の売買・貸借の制度
農地法に基づいて、農業委員会等の許可を受けて、農地の賃貸借を行う場合には、契約期限が来ても両者による解約の合意がない限りにおいて、原則賃貸借は解約されません。(農地法の法定更新)
個人や法人の者が、耕作目的で農地を売買または貸借する場合は、一定の要件を満たして、原則として農業委員会の許可を受ける必要があります。許可を受けないでなされた行為は無効となります。(農地法第3条)
農地の賃貸借などの契約を取り消したいとき
農地の賃貸借の解約は農地法で制限されているために、賃貸借による賃借地の解約については原則として農業委員会の許可を受ける必要があります。(農地法第18条第1項)
ただし、地祇の場合には、農業委員会の許可がなくても解約することができます。
・貸し手、借り手、両方の合意による解約で、土地の引渡しの時期が、合意が成立した日から6か月以内である場合。
・合意によって解約したことが書面で明らかな場合
・農事調停により行われる場合
合意による解約を検討の時は、農業委員会事務局と相談したほうがよいでしょう。
合意による解約などをした日の翌日から数えて、30日以内に必要事項を記載した通知書を農業委員会に提出しなければなりません。(農地法第18条第6項)
農地法第18条
原則としては、都道府県知事の許可がない場合には、賃貸借契約の解除を行えないとなっています。
1.条文
農地または、採草放牧地の賃貸借の当事者は、政令で定めるところにより、都道府県知事の許可を得なければ、賃貸借の解除をし、解約の申入れをし、合意による解除をし、または賃貸借の更新をしない旨の通知をしてはならない。
2.契約の解除
契約の解除は、当事者の片方の意思表示によって契約を解消することです。
借主は民法に従って、あらかじめ借手に対して、期間を定めて、賃料の支払いを請求しなければなりません。突然の解除はできません。
ただし、契約時点において、解約についての特約が定めてある場合は、この限りではありません。
3.解約の申し入れ
期間の定めがなくて、賃貸借契約がなされた場合に、当事者の片方が契約の打ち切りを通告することです。
4.合意による解除
合意による解除とは、貸主と借主の双方が、合意して、賃貸借契約を終了させることです。ただし、合意があったとしても、農地法第18条の許可は必要になります。
5.更新をしない通知
期限のある賃貸借契約で、当事者の片方が、期限が到来した時点で、契約を終了することの意思表示をすることです。

